TYPEFACE


2013/12/08

クリスマス小噺

お疲れさまです、小林祐司です。
「恋するフォーチュンクッキー」のPVを観て以来、
大島優子さんの大ファンです。

いつのまにか12月ということで、街はすっかりクリスマス気分ですね。
さてさて、クリスマスといえばケーキですが、
ここでケーキにかんする小噺を一つ。

これはだいぶ前に僕が電車に乗っていたときの話なんですが、
つり革につかまってウツラウツラとしていると、
目の前の席に座っていたカップルが大声でしゃべりだしたんですよ。

男の方はスーツを着たシュッとした顔立ちをした人で、
女はどちらかというと少しギャルっぽいというか、今どきの女性でした。

なんとなく話の流れを盗み聞きしていると、
どうやらケーキミックスを使ったケーキの話らしいんですが、
やけに男の方がケーキの作り方に詳しいんですよ。

女の方は全然話についていけてない感じで
「へ〜」「そうなんだ〜」と相づちばかり。

男の方は得意げに横文字を使ってケーキの話をするんですが、
僕にはまっ〜たく理解できない。
しまいにはケーキの話なのに「カブがかなり美味しい」と言い出す始末。

さすがにケーキにカブは合わないだろうこの甘党男子め、
僕はそう叫びながら胸ぐらを掴みそうになったんですが、
意外とカブも漬け物にすると甘みが出るなと思いなおし、
もしかしたらケーキとカブって合うんじゃないかな〜、
新しいな〜新しいな〜、
この男はよっぽど前衛的なパティシエなんだな〜、
鎧塚も真っ青だな〜、
と思い感心し始めたんです。

いつのまにか僕もそのケーキに興味を持ち始めましてね、
身を乗り出してその男の話に耳を傾け始め、
なんとかカブを使ったケーキのレシピをふんだくろうと
躍起になっていたんですが、
その男、なんとケーキミックスの粉の振り方にまで持論を語り始めたんですよ。

外国語交じりに「中にフレ」とか、
よくわかならい調理器具を指定して「○○でフレ」と細かく言い出した。
さすがにそこまで細かく言わなくてもいいだろう、
粉の振り方で味なんか変わるもんか!
私はなんだかもう飽きれて胸ぐらを掴む気もなくなってしまった。

そこでどうやら男は最寄り駅についたらしく、
女に別れを告げると颯爽と電車を降りて行った。

私はなんとか会話を盗み聞きした内容を
ケーキ作りに照らし合わせてみたんですが、
どうやっても美味しいケーキなんて作れそうにないんですよ。

あれー、おかしいな〜、
なんだか変だな〜、
こわいな〜こわいな〜。

なんとも後味の悪い思いをしていたら自分の最寄り駅についたんで、
納得がいかないまま家に帰ったんですよ。

帰り道、月明かりに照らされた坂道の途中、
なんだか嫌な予感がして後ろを振り向いた。

けれどもそこには誰もいない。

私はなんだか怖くなってしまいましてね、
そして無性にお腹が空いたんで、
小走りで家まで帰ったんだ。

家に着くと急いで玄関の扉を開けて廊下を歩き、
リビングを扉をゆっくりと開ける。

ぎぃ〜〜〜っつ。

サーッと部屋に入り込むと、
すーっとダイニングテーブルの席についた。

夕飯まだかな〜まだかな〜。
しばらくすると、
美味しそうな匂いとともに料理がテーブルに運ばれてくる。

その瞬間、

うわあ。

私は大きな声を上げて叫んだ。

なんとその日の夕飯に、

カブが出て来たんですよ。

私、背筋にスーッと汗が走りましてね。

そして思ったんだ。
あれ、もしかしてあの男、この世の者じゃないな、、、と。


ですが今思い返すと違ったんだ。
今ではすべて腑に落ちるんですよ。

ああそうか、
あれは「ケーキミックス」の「ケーキ」の話じゃない。


「アベノミクス」の「景気」の話しか。って…。


おあとがよろしいようで。
次回は森田が12月12日頃に颯爽と更新いたします。

すごくどうしようもないブログですいません。
でも書くのに2日かかりました。



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